「朝メシまで。」ゴールデン進出! 真夜中に働く無名プロの仕事ぶりと朝食を好演出で紹介
いいとこ取りもここまで堂々とやると、いっそすがすがしい。ゴールデンタイムに進出したテレビ朝日系「朝メシまで。」(水曜夜7時)は、世間が寝静まっている真夜中に働いている人たちの仕事ぶりとその朝食を紹介するドキュメンタリーバラエティーだ。
タイトルからも一目瞭然、NHK「サラメシ」の朝メシ版で、「ガイアの夜明け」(テレビ東京系)や「BACKSTAGE」(CBC・TBS系=昨年終了)の無名のプロフェッショナルに密着というスタイルをしっかりいただいたつくりになっている。
徹夜でこき使われたAD(アシスタントディレクター)が、「夜明けの六本木で朝食を食べながら思いついた企画じゃないの」とSNSではからかわれているが、どうしてどうして、実に丁寧に取材している。
6日の2時間スペシャルでは、ANAの客室整備士を午後8時30分の出勤から追った。飛行機の整備・修理はフライトのない夜間にしかできない。この日はギャレー(機内キッチン)のスチームオーブンの交換だ。
故障している1台を外し、新しいのと入れ替えればすぐ終わるはずだったが、ネジ山がつぶれていて外れない。作業は難航し、午前9時40分のこの機の出発時刻は刻々と迫る。なんとか交換が終了したのは、タイムリミットぎりぎりの8時。思わぬトラブルがあったとはいえ、12時間の勤務の後に、整備士はやっと朝メシだ。