ギタリストCharさんは小学生で「品川の質屋で買ったフォークギターにエレキの弦を張って弾いた」
紅白出場のきっかけは桑田佳祐にもらった手紙
去年は桑田佳祐君と紅白に同級生5人で出ました(※2)。僕たちは戦後のピースな時代を育ってきました。世界ではいろいろ紛争もあったけど、基本的には関わりがないところで過ごし、子供もいて僕みたいに孫もいて、幸せな暮らしをしている。そういう中で何かしなきゃいけないと個人的には考え、音楽で表現するしかないと思ってそのイメージで曲を書いたり、作詞したりしていました。
でも、具体的にこれをやろうというのはなかった。そんな時に桑田君から手紙をもらって、お会いしたい、お会いしましょうとなった。いろんな話をしつつ、彼の中ではすでにデモテープができていて、こんな感じの曲ですと見せてくれた。
僕は桑田君くらいネームバリューがある人がやるのが大事だと思っていたのでぜひ参加させてくださいと言いました。曲を聴いて戦争がどうとか、コロナ、疫病がどうとかではなくて、もっと広いメッセージだということもわかりましたから。
ZICCA(ジッカ)レコードという自分のレーベルをつくってからは、こもることができるスタジオがあります。そこで思いつくまま、作ってきたデモテープがかなりたまっていました。スタッフにそろそろシリーズ化してリリースしましょうと言われ、ギターのインストゥルメンタルのアルバムを出しました。「SOLILOQUY(ソリロキー)」は独り言、一人芝居の意味です。
画家がアトリエにこもって絵を描くとか、小説家が部屋にこもって書くみたいな感じで作ってきたものです。本来、商品にするようなものではないんですけどね(笑)。
(聞き手=峯田淳、絹見誠司/日刊ゲンダイ)
※1 クラプトンが1998年に設立。チャリティー「クロスロード・ギター・フェスティバル」の収益などはミュージシャンのドラッグ治療を行うリハビリ施設「クロスロード・センター」に寄付される。
※2「桑田佳祐feat.佐野元春 世良公則 Char 野口五郎」の同級生5人がバンドとして「時代遅れのRock'n'Roll Band」(2022年5月23日配信リリース)を演奏して紅白歌合戦に登場した。
◆コンサート情報
【11月17日】高崎芸術劇場スタジオシアター
【11月18日】Zepp Nagoya
【11月23日】Zepp Namba(OSAKA)
【12月2日&3日】EX THEATER ROPPONGI
【12月16日】KT Zepp Yokohama