村雨辰剛さんが語る愛猫メちゃんとの日々「ともに自立して生きている 距離感が心地よい」
メちゃんは、以前住んでいた家の近くで保護した猫。子猫だったけれど親兄弟とはぐれたみたいで、お腹をすかせて弱っていました。猫と暮らしたいと思いながらもペットショップで買うのは不自然だと思っていた僕にとって、この偶然の出会いは喜びでした。家に連れて帰り、「木々に新しい芽が出るように元気に育ってほしい」という願いを込めて「芽吹き」と名づけました。
メちゃんは僕を親だと思っているのかもしれません。とても素直で、僕が「ダメ」と言ったら「ニャ」と答えてやめます。犬のような性格ですね。僕はベタベタかわいがることはしないので、友人にはよく「クールすぎる」と言われます。よその猫には構いすぎて逃げられたりもするけれど、メちゃんには逆。ツンデレの二面性はないメちゃんは、僕にデレデレだから。だけど、他の人にはしない。デレデレするのは僕にだけですよ。
(構成=鈴木美紀)
▽村雨辰剛(むらさめ・たつまさ) 1988年生まれ。スウェーデン出身。幼い頃から語学が得意で外国に興味を抱く。日本語も勉強し、上達と共に日本で暮らしたいという目標を持つ。語学講師を経て、日本伝統文化と関わって仕事がしたいと見習庭師に転身。26歳で日本国籍を取得し村雨辰剛に改名。庭師、俳優としても活躍中。