邦画2作品がアカデミー受賞 「ゴジラ-1.0」には我が事のように涙が…
今年はそれが「ゴジラ-1.0」だった。
ゴジラの生まれたのが昭和29年、翌年に私が生まれた。それ以来、封切りのたびに初日に映画館に行き、関係資料やフィギュアを集めてきた。言わば幼馴染みのように一緒に育ってきたのだ。だから、オープニングのVTRで、並み居る名画の中にワンカット、ゴジラの姿が挿入されたのを見ただけでウルッときた。受賞した際には我がことのように涙が出た。
思えば2作品とも日本公開時は賛否両論あったが、私には文句なく面白かった。とくに「ゴジラ」は歴代最高に感動した。どちらも映画として素晴らしく、もっと日本からアピールしていれば、監督賞や作品賞にノミネートされてもよかったとさえ思う。
シリアスな映画ではなく、アニメと特撮がアカデミー賞を取る。このことは、手塚治虫と円谷英二を神とあがめて育ってきた石井少年には、日本がエンターテインメントの世界でついにここまで来たかという実に感慨深い快挙なのである。
山崎監督にはこれからさまざまなオファーが来るだろう。次は日本人監督がハリウッドで「スター・ウォーズ」の新作を監督するというような、ワクワクする夢を実現させて欲しい。