イルカさん「松尾芭蕉のように1カ月くらいあっちに行ったりこっちに行ったりしたい」

公開日: 更新日:

イルカさん(シンガー・ソングライター/73歳)

 昭和の代表的名曲「なごり雪」を歌い続けるイルカさん。今もシンガー・ソングライターとしての活動の他、絵本作家、ラジオパーソナリティーとしても活躍中だが、多芸多才だけにやりたいこともたくさんある。

 やりたいことは限りなくありますね(笑)。

 一つは俳人の松尾芭蕉のようにあっちに行ったりこっちに行ったりしてみたい。できれば、1カ月くらいずっとその土地にいたりとかしたい。

 おかげさまでつねにコンサートがあるし、ラジオは必ず週1回入っているから、スケジュールが決まっている。そのことはとても感謝しています。コンサートツアーのために全国各地に出かけ、いろんなお友だちもでき、そのお友だちのところに3日とか1週間は行くこともある。北は北海道、南は九州、京都、伊勢、栃木や山梨。でも、そういうのとは別にフラッと心の赴くままに、ね。

 10年くらいしたら、時間に縛られない移住生活もいいかなと思っています。年をとったら都会で暮らした方がいいっていうけど、地方の古い家を探して古民家カフェなんかどうかと思い始めてます。

 どこかの古民家と縁があったら、もったいないから、それを改築してみんなが集まれる場所をつくる。しゃれたものじゃなくていいんです。ファンの人が集まって私の原画を見てくれたり、私が時々行って話をしたりする。それをYouTubeで配信しても面白いと思う。

 古民家は全部自分でデザインからやってみたいですね。人任せにするのは好きじゃないし、よくある有名な方のプロデュースというのではつまらないでしょ。

 店に置くのは伝統的な物がいいですね。私はそういう伝統的な物作りをする人を尊敬しているし、そういうものは環境活動とも密接なつながりがある。これまでもそういうものをつなげてグッズを作ったりしてきて、展示した物を買っていただいたりもしました。和紙とか藍染めとか。伝統的な物を作る素晴らしい人はたくさんいるけど、地味な存在なので、つなげることで買ってくれる人がいたらウィンウィンでしょ。

 夫(音楽プロデューサーの故・神部和夫さん)が旭川に入院していた時は一時旭川に住んでいました。その時は晩年は旭川に住むと言ってたこともあります。夫が亡くなってからは1年に一回くらいしか行くことができないけど、野菜や果物を作っている人、素晴らしい木彫りの彫刻品を作る人もいる。そういう人もつなげたい。

 私自身は、作るのは難しいけど、人と人をつなげるのはこれからでもできる気がする。以前からそういうものを作りたかったし、どんなに小さくてもいいんです。「イルカ伝承館」みたいなものをつくって、儲からなくてもいいから、みんながそこに集まって展示会を開いたりすれば、伝統的な素晴らしいものを次の世代につないでいくことができます。

 場所は息子が山梨で仕事をしているし、私のアトリエが富士山にあります。大好きなおじいちゃんの故郷は山梨、おばあちゃんの故郷は栃木。どこにも友だちがたくさんいるから、探そうと思えば見つかると思う。

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