人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗
「舞台となる病院も寮も変わったのに、第1期のメンバーの集まり方はかなり強引でしたが、話が始まってしまえばそれも気にならなくなる、続編として理想的な入り方でしたね」と語るのは、2022年の初回放送直後に「『ドクターX』の後継シリーズになり得る」と評価していたテレビコラムニストの亀井徳明氏。その亀井氏は「ゆるく見られる中に、ちゃんと計算がある」と、こう続ける。
「冒頭に短いワンエピソードあってからの遠藤憲一さんのナレーションで入る、お決まりのオープニング。それからメインの話があって一段落からのナレーションでエンディングへ。昭和の時代からあるフォーマットですが、今どきリアルタイムで地上波テレビを視聴する層にとっては、これが一番見やすいはず。セリフも聞き取りやすいし、専門用語や新しいカタカナ言葉は極力少なめにしているのも、リアタイ視聴者への配慮を感じます。第5話では“ハラスメント”の話が出てきましたが、中高年の受け止め方に寄り添った扱い方でした」
ただ、それを《古臭い》《テンポやセンスが悪い》《どこが面白いのか分からない》《展開がご都合主義すぎる》などと厳しい受け止め方があるのも確か。