「赤いきつね」アニメCMが“性的表現”で炎上中も異論続出…企業広報担当者のホンネ
今回の騒動について、ネット炎上に詳しい国際大学グローコム客員研究員の小木曽健氏は、「ENCOUNT」が17日に配信した記事の中で、「典型的な非実在型のネット炎上と言えるでしょう」と指摘している。「炎上は本来、一定以上のボリュームの批判があって起こりますが、非実在型炎上はごく少数の人の意見をメディアが報じることで、あたかも炎上があったかのような印象を与えてしまうもの(以下略)」と分析。メディアが報じることで、より炎上が大きくなる現象や、それに対する対応としては、「沈黙を貫くこと」も1つだと説明している。
「過去にもネット上でこうした炎上が起きている東洋水産は、現在のところ、静観のスタンスで、動きは見せていませんが、このように評価が二分する炎上は、ある意味、『炎上商法』と見ることもできます」(メディア関係者)
ネット上では、一部の人の声が、さも全体の声であるかのように増幅する現象が、かねてより指摘されているが、当の企業サイドはこうした騒動をどう見ているか。東洋水産とは別のあるメーカーの広報担当者はこう話す。
「もちろん、性的に見えるという誤解を受けないよう表現には極力気をつかいます。ただ、炎上ばかりを気にしていると面白くて攻めた表現ができないのは確かで、クリエーターの方のアイデアを潰してしまう。女性のキャラクターを作る際にも、バストが大きすぎたらいけないとか……。でも、失敗すると不買運動を起こされたりしかねないので、そのあたりのバランスはとても難しいです」
SNSでなにかにつけ炎上する社会で、企業側も悩みのタネは尽きないようだ。