坂上二郎さんがキッパリ言い切った 盟友・萩本欽一さんへのリスペクト
初めてお会いしたのは1980年代、伝説のコメディアンから俳優としての認知が高まっていた頃でした。
萩本欽一さんとの伝説のコンビ「コント55号」。70年代は大みそかに「紅白をぶっ飛ばせ!」で絶対的視聴率王者の「NHK紅白歌合戦」に対抗。人気絶頂とはいえ、ひとつ間違えばバッシングを受けかねないほど、身をなげうって、パンツ一枚で女優さんやグラビアアイドルたちと「チャリティー野球拳」で飛び回っておられました。
コンビ活動の中止で萩本さんとの不仲を報じられたことについて質問すると、嫌な顔ひとつせず、「ないです、ないです。仕事の方向性が違ったので、今は一緒にやることはほとんどありませんけど、欽ちゃんがいなかったら僕は今ここにいませんから。全ては欽ちゃんのおかげですよ。不仲なんて言ったらバチが当たりますよ。あの人が芽の出なかった私の花を咲かせてくれたんですから」と、盟友・萩本さんへのリスペクトを口にされていました。
坂上さんがあまりにマジメでセリフ覚えが良く、台本通りにこなしてしまうために“予定調和の笑い”しかとれず、もっと爆発的な笑いをとりたい、と考えた萩本さんは、坂上さんに台本を見せず、セリフも決めず、アドリブを引き出すコントをされていたそうです。