「低俗番組」と批判された児島美ゆき「ハレンチ学園」
<1970年10月>
お色気シーンが満載で小学生を中心にスカートめくり旋風を巻き起こすきっかけとなったテレビ東京のドラマ「ハレンチ学園」の放送開始は70年10月のこと。スカートめくりや入浴シーンが満載の内容に「低俗番組」のレッテルを貼られた。PTAや教育現場からは抗議が殺到したが、視聴率は常時20%を超える人気番組となり、主演の児島美ゆきは「元祖セクシー系アイドル」としてブレークした。
原作は68年7月の「少年ジャンプ」創刊号から掲載され、その後、連載作品となった永井豪(当時22)のマンガ。教師と生徒が闘いを繰り広げるハチャメチャなギャグは大ウケ。永井自身の出世作になるとともに、少年ジャンプ発行部数を100万部に押し上げる原動力になった。
しかし、69年、不買運動が起きる。まさか自分のマンガがヤリ玉に挙がっていると思わなかった永井は編集部から「ハレンチ学園が『エッチだ』と問題視されている」と聞かされ驚いた。確かにスカートめくりなどの描写はあるが、現在の感覚からみると、何が問題なのか分からないレベル。そもそも「ハレンチ学園」は児童生徒に性的イタズラをする教師の不祥事を風刺し、“先生の権威”を破壊することがテーマだった。