どん底の錦野旦と結ばれた清純派女優 武原英子
かつての輝きを失った錦野がどうやって武原と結ばれたのか。片や、サラリーマンや大学生に絶大な人気を誇る清純派女優である。今のように気軽に有名女優がバラエティーに出る時代ではなく、接点はほとんどないはずだった。
2人を引き合わせたのは78年6月の北海道でのチャリティー・ゴルフコンペ。どちらもゲストとして招かれていたが、そのまま何もなければ、言葉を交わすことはなかった。錦野の持ってきたバッグが大きすぎて男性用の楽屋に入りきらず、女性用の楽屋に置かせてもらおうとノックしたのがきっかけだった。そこでたまたま顔を出したのが武原だったのだ。
錦野は武原が主演を務める昼ドラを見ていて以前から彼女のファンだった。「あっ、武原さんですか。ボク、錦野です」と挨拶。武原の中で電流のようなものが走った。コンペが終わると、2人で札幌の街に繰り出し一緒に酒を飲んだ。
だが、すぐにはそれ以上、発展しなかった。錦野はてっきり武原が人妻と思い込んでいた。それが勘違いだと知ると、2人は急接近。仕事の合間を見つけて、連日デートを繰り返した。そしてゴールイン。惚れて惚れ合っての結婚だった。