まるで禅問答…某女優との不倫疑惑があった梶原一騎を直撃
今や熱愛記事は「泊まった」事実をもって初めて成立する時代だ。特に不倫となれば写真や詳細な目撃談が必要だが、昭和の頃はそこまで完璧ではなかった。張り込みや隠し撮りをする機動力もなく、目撃や証言で不倫を記事にした。
「巨人の星」「あしたのジョー」などスポ根漫画で一世を風靡した劇作家・梶原一騎氏。作家以外にも芸能プロや映画製作会社を設立するなど、脂が乗っていた頃、美人女優との関係がしきりに流れていた。
相手が女優となれば芸能メディアの関心も高い。目撃談をもとに梶原氏に直撃したことがある。電話でアポイント。取材の意図を伝えると、あっさり「会おう」と受け入れた。
指定された赤坂の事務所を記者2人で訪ねた。取材経験を積み、場慣れしてきたとはいえ、相手は数々の武勇伝のある梶原氏。緊張感はマックスだった。通された応接間で待った。梶原氏が悠然と入ってきた。初めての対面。短髪、トレードマークの薄茶のサングラス。鋭い眼光と鍛えられた巨体。想像以上の威圧感があった。
さらに弟の格闘家・真樹日佐夫氏も証人として同席した。極真空手師範の真樹氏もワイシャツの間から褐色の引き締まった体がのぞいている。濃いめのサングラス越しに睨む目。まるで映画「仁義なき戦い」のワンシーンだ。先輩の言葉を思い出していた。