夏に暑さでやられないため今すぐ始めるべきこと…東京五輪出場選手が実践

公開日: 更新日:

 暑い環境下で運動をする際に体温(深部温)上昇を防ぐ、つまり熱中症対策を講じることは、腸への損傷を抑えることにもつながる。

「対策として意識すべきは、運動時の水分摂取、風通しが良く熱を逃しやすい服装、風で体外から深部温を下げる、日陰での運動。さらに暑さに対する耐性を高めることが非常に重要です」

 役立つのが、冒頭で触れた暑熱順化トレーニングだ。人工気象室で40度に設定し、低~中強度の運動を40分間行った研究では、暑熱順化トレーニング開始3日目には、深部温と心拍数の上昇が抑えられ、血液中の水分量を示す血漿量の増加が確認されている。

 ただ、暑さへの耐性は一度ついても、継続的に熱ストレスを付加しないと元に戻る可能性がある。本格的な暑熱トレーニングを自己流でやるのは困難。私たちが日常的に取り入れるべきは、真夏に突入する前、まさに今から、汗をしっかりかく習慣を取り入れることだ。

「湯船に肩までしっかりつかる。サウナもいい。積極的に外に出て、汗をかくのも効果的です。さらに、運動後に糖質とタンパク質を速やかに摂取すると血漿量の増加が助長され、運動前にアイスラリー(液体と細かい氷がシャーベット状に混ざった氷飲料)を摂取すると深部温を低下させるとの研究結果も報告されています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…