測量工学世界的権威・村井氏が警告「東北日本海側に大地震兆候」
■日本列島全体が激しい動き
「南海・東南海エリア」も要注意だ。大地震の“予兆”である沈降が、このエリアで4週間連続で見られ、いったん止まったが、再び沈降が始まったという。
「宮崎県、大分県、四国、紀伊半島の和歌山県、三重県の南海エリアと、愛知県、岐阜県、静岡県を含む東南海エリアに異常が出ています。広域的な傾向では、北陸の石川県、福井県や鳥取県、島根県の日本海側、九州は沈降している。ただし宮崎、大分と四国は岬部以外は隆起している。岬部の足摺岬、室戸岬、紀伊半島の潮岬は沈降している。板が曲がっている姿を想像してみてください。どんどん歪み、たわみが広がっているのです。3次元解析もしていますが、日本全体は南東方向に動いているんですが、四国が動いている方向が違う。ますます危険な兆候です」
関東地方では「大島近辺」が要注意。
「14年5月5日に東京で震度5弱の地震が起きました。震源は、伊豆大島近海。この伊豆諸島から、小笠原諸島の父島、母島、そして八丈島までは沈降していますが、逆に大島、三宅島、関東地方は隆起している。噴火や地震が起きる可能性を否定できません」
2015年は緊張していた方がいい。
▽むらい・しゅんじ 1939年東京生まれ。東京大学名誉教授、JESEA㈱地震科学探査機構顧問。毎週メルマガで地震予測を発信している。月額200円(税別)。URL〈http://www.jesea.co.jp〉