御嶽山噴火は「関東大震災」「南海トラフ地震」の引き金だ
御嶽山の噴火は大地震の予兆なのか。
気象庁は30日、「火山性微動の振幅が大きくなっている」と救助を断念。専門家によれば、火山の噴火と地震は密接な関係があるというのだ。
3.11の東日本大震災の2カ月前、霧島山・新燃岳(鹿児島)が噴火。1950年の三原山噴火後、53年11月に房総沖地震が発生。04年9月の浅間山噴火の翌月、新潟中越地震が起きている。
元前橋工科大教授の濱嶌良吉氏(地殻変動解析学)は「1979年の御嶽山噴火の5年後、長野県西部地震(M6.8)が起きている。その地震で御嶽山の一部に山体崩壊が見られた。噴火との関連が考えられます」と言う。
濱嶌氏によれば、御嶽山─富士山は、ともに太平洋プレートの上にあり、2つの山には関連性があるという。
「御嶽山は同プレートの先端に当たり、直線上の富士山に影響を与えるとみています。その富士山は地震と密接なかかわりがある。1703年の元禄関東地震の4年後に富士山が噴火しました。御嶽山→富士山→首都直下地震の連鎖も心配です。御嶽山の周辺は、中部地方を襲った天正地震(1586年)の震源地も重なるので不安要素は絶えません」(濱嶌氏)