エルニーニョと地震に因果 「暖冬明け」に天災がやって来る
北海道の雪不足が指摘された直後、徳島県で大雪被害が発生。この冬は、なにかおかしいが、注意すべきはこれからだ。
気象庁が10日、5年ぶりに「エルニーニョ現象」が発生していると発表した。太平洋の海面の水温が高くなる現象で、日本でも暖冬になる可能性が高いという。気になるのは、過去の“天災”は「暖冬明け」の年に多いことだ。
2006年から07年の2シーズン、暖冬で全国各地のスキー場の雪不足が問題になった。07年3月に「能登半島地震(震度6強)、同7月には「新潟県中越沖地震(震度6強)」。08年2月に桜島噴火、同8月に浅間山の小規模噴火が起きた。10年12月も暖冬により、降雪量が減少。北海道を中心にスキー場に打撃を与えた。で、11年3月、東日本大震災だ。
■異常気象が地震の引き金
気温と地震には関連があるのだろうか。
武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)は言う。
「異常気象が地震の引き金を引くことはあります。月の満ち引きや豪雨の後に地震が起きることが多いのと同じで、暖冬が影響する可能性はあります」