NHKも優遇なし…青山祐子アナに「育休中の給与返せ」猛批判の誤解
大橋巨泉さん(2016年死去)は生前、深く考え込みながら「人間が生まれてくる意味は結局、子供を産み育てることなんです」と語っていた。宇宙の真理、平和といった解決不能な事象も、後世の人に答えを託すしかないという意味だった。
一方、「為せば成る」の米沢藩主・上杉鷹山は人口増こそが富の源泉という考え方で、困窮する藩財政から出産手当金と子だくさん家庭に、児童手当を支給したものだ。
この先達の考えに逆行した意識が国内で高まっている。退職の意向が明らかになったNHKの青山祐子アナウンサー(46)がネット上で猛批判にさらされているのだ。彼女は12年3月の第1子を皮切りに、17年2月までに4人の子(2男2女)を出産。およそ6年間にわたり産前産後休暇と育児休業を取得し、現在も育休中。批判の多くは「育休中にもらった給与を返還しろ」「公務員ならまだしも民間ではありえない」といった内容。出産自体には賛同を示しつつ、育休制度を悪用しているという見方だ。
ここで多くの人が誤解しているが、NHKはもちろん、国家公務員や学校の先生に至るまで「育休中に給与は支給されていない」。