著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」などの共著も多数。

「最高ですか~!」の「法の華三法行」は今も活動中…逮捕の教祖は公の場から姿消す

公開日: 更新日:

 当時の新聞報道によると、約3万人から1000億円近いカネを集めていたという。歴史に残る巨額詐欺事件だ。ただ、立件されたのは被害者31人、約1億5000万円分だった。

 宗教団体が詐欺罪に問われるケースはそれほど多くない。詐欺罪は相手をだまして金銭を取る犯罪だ。教祖や幹部が「だましていない。自分たちも信仰している」と言い張ってしまうと、詐欺を立証しにくい。

 ところが法の華の場合、民事訴訟の過程で、信者や相談者を脅してだますための教団内のマニュアルの存在が発覚した。

〈足裏を見てまず第一声を吐いて相手をびっくりさせる。『あなたこのままだとガンに成るよ!』『汚い足裏ですね!』〉

 こんな調子で足裏診断の結果と関係なく、脅し方を指示する内容だ。ハナから相手をだます意図があったことは明らかだった。

 法の華は01年に破産宣告を受けて宗教法人を解散したが、福永の服役中も「よろこび家族の和」「天華の救済」の名称で別団体を継続。14年3月に刑期を終えて出所した福永は、翌15年に再び信者たちの前に立った。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…