「ルフィ」と接見した弁護士を警察が捜査…異例なのは「接見の秘密」を破るものだから
「ルフィ」を名乗り、全国で相次いだ強盗事件の主犯とされる今村磨人被告。警察は、担当弁護士ではない弁護士が、今村被告と警察署で接見をしている際、自身の携帯電話を使い今村被告と海外にいる人物と通話させ、口裏合わせをさせた疑いがあるとして、先月28日に事務所の家宅捜索を行いました。
これはかなり異例な捜査です。
弁護士と逮捕・勾留された被疑者・被告人は、立会人なしで接見をすることが法律上認められています。これを接見交通権と呼んでいます。接見交通権は、弁護士が、日常生活と異なる空間に置かれた被疑者・被告人の支えになり、また、取り調べに対する助言を行うなど被疑者・被告人の防御権を保障するため重要な意義を有しています。そして、その接見の内容は、被疑者の利益に直結する情報であるため、秘密も厚く保護されています。
一般面会においては警察官が立ち会っているのに対し、弁護士による接見は警察官の立ち会いもなく、弁護士と被疑者・被告人は2人きりになります。
今回の捜査はまさにこの弁護人との接見の秘密を破るものになります。