わが家は節約上手か使い過ぎか 収入・貯蓄・生活費…年代別「お金の最新事情」はナンボ
1カ月の世帯収入、60代は49万円
家庭ごとに事情は異なるが、「ほかの家はどのぐらい収入があって、何にお金を使っているの?」は気になるところ。家計調査(総務省)から実態を探ってみた。
1カ月の世帯収入(2人以上の勤労世帯)はどうなっているか。2023年平均を世帯主の年代別に見ると、29歳以下はおおよそ50万円で、30代58万円、40代66万円、50代69万円、60代49万円、70歳以上42万円だ。「意外と多い?」と感じるかもしれないが、これはあくまで世帯収入。夫婦共働きは結構いるし、家賃収入などを得ている資産家も含まれる。
配偶者の収入は29歳以下~50代で10万円を超す。60代は約6万円ある。夫婦で必死に働いても、ベラボーな物価上昇には追いつかない。それが現実のようだ。
■70歳以上の貯金平均は2630万円
貯蓄はどれぐらいか。家計調査の最新統計(23年7~9月期、2人以上世帯)によれば、29歳以下は259万円、30代794万円、40代1193万円、50代1672万円、60代2437万円、70歳以上2630万円。そのうち通貨性預貯金(普通預金など出し入れ自由な預貯金)は29歳以下から順に171万円、393万円、544万円、621万円、831万円、763万円となっている。こちらも「そんなに多いの?」と焦る人がたくさんいそうだが、別な統計もあるので安心してほしい。
家計の金融行動に関する世論調査(23年、金融広報中央委員会)は年代別の中央値を算出している。中央値は上から並べていって、ちょうど真ん中にあたる人(世帯)の数値。数十億円の貯蓄を持つ超大金持ちの影響を極力除くことができる。平均的な家庭の実態に近い数値だ。
その中央値を見ると、20代は30万円で、30代150万円、40代220万円、50代300万円、60代と70代は700万円となっている。これより多ければ、まあひと安心といったところか。