つばさの党代表が公選法違反で逮捕 温和だった黒川敦彦容疑者はなぜ“キャラ変”したのか
■地道に資料を入手し、分析している姿が印象的だった
その後、故郷の今治市に戻り、国会で激しい論争となった岡山理科大学(加計学園)獣医学部の新設を巡る問題では、県内外の住民らと一緒に市に対して情報公開を迫ったり、野党の勉強会で講師を務めたりして疑惑解明に取り組んだ。
「話は理路整然として分かりやすい。終始笑顔で性格は穏やか。今のように怒りの感情を激しく表すこともなかった。こつこつと地道に資料を入手し、分析している姿が印象的で、当時、新聞、テレビなど多くのメディア記者が取材で話を聞きに来ていた」(週刊誌記者)
温和な雰囲気が徐々に変わり始めたのが2017年の衆院選で、故・安倍晋三元首相の選挙区である「山口県第4区」から無所属で立候補した頃からだろう。メディア記者からは、その後、NHK党(当時)と関りを持ったことが「キャラ変のきっかけになったのでは」と指摘する声もある。
「『NHKをぶっ壊~す』というフレーズで世間の注目を集め、票を得る。悪目立ち戦法というのか、悪名は無名に勝る戦法というのか。地道に静かに政策を訴える手法では世論は動いてくれないと考えたのかもしれません」(週刊誌記者=前出)
警視庁の車両で同庁本部に入る際、後部座席からテレビカメラに向かって不敵な笑みを浮かべ、両手でピースサインをしていた黒川容疑者。「逮捕」という最悪の展開を受け、今、何を思うのか。