グタグダ維新が内部分裂危機…都知事選“掟破り”の「石丸支援者」続出で小池知事は票減らす恐れ
女帝の優勢は続くのか。7月7日投開票の東京都知事選を巡る大手メディアの情勢調査によると、現職・小池百合子知事が先行し、蓮舫前参院議員が追う展開。石丸伸二・前安芸高田市長が3位につけている状況だという。
都民ファーストの会関係者は「このまま情勢は大きくは動かないだろう」と余裕だが、不確定要素がある。独自候補の擁立を断念し、どの陣営にもくみしない「静観」を決めた日本維新の会の関係者が、“掟破り”の石丸支援に動いている。石丸氏が小池氏の票を食いかねない状況なのだ。
「知事選を巡っては、東京維新の幹部が石丸さんへの推薦を打診しましたが、石丸さん本人に断られています。プライドを傷つけられたのか、断られたことが相当頭にきたのでしょう。幹部は今月中旬にオンライン会議で『今回は静観。他の候補の支援は絶対にするな』と発言。別の東京維新幹部は『特に石丸はダメだ』と強調していた。さらに『既に石丸支援に動いているヤツがいる』と指摘し『反党行為は厳しく罰する』と、除名処分までチラつかせてきたのです」(維新関係者)
どうやら、東京維新の幹部はメンバーに対し、頭ごなしに「石丸を支援するな」と命じているようなのだ。
こうした東京維新の動きは内部で反発を招いている。「東京都知事選挙における対応について」(19日付)との要望書が、東京維新の会代表宛てに提出されている。差出人は稗島進世田谷区議と矢口まゆ町田市議。文書は永田町で出回っている。
他候補への“支援禁止令”について〈非常に困惑しております〉と記され、〈自らの自治体の利益のために最もふさわしいと考える都知事候補がいる場合、その候補者を支援する事は政治家として当然〉〈都知事選における自由な支援活動を認めていただきたく、要望いたします〉と書かれている。
日刊ゲンダイが稗島、矢口両氏に聞くと、共に要望書の提出を認め、現状、石丸氏をはじめ「特定の候補を支援する意図はない」と明かした。稗島氏は「要望に対して『ダメ』という返事が20日に来た。残念だ」と打ち明けた。