新型コロナ再び急拡大でマスクはするべき? 識者に聞いた…九州・沖縄は緊急事態宣言レベル
新型コロナウイルスの感染が再び急拡大している。新規感染者の8割を占めるとされる変異株「KP.3」が猛威を振るっており、「第11波」の様相を呈しているのだ。
厚労省によると、今月8~14日の1週間に全国の約5000の定点医療機関から報告された新型コロナの新規感染者数は、5万5072人だった。前週(1~7日)の3万9874人から、約1万5000人も増えている。1医療機関あたりの全国平均は11.18人で、鹿児島県の31.75人や、佐賀県の29.46人など、九州・沖縄を中心に、感染が広がっている。
東京都医師会の尾崎治夫会長が今月16日の定例会見で「(感染者数は)このペースでいくと1カ月後には3~4倍になる」と指摘するなど、医療機関は警戒を強める。こうなると「さすがにマスクを着用するべきなのではないか」という気にもなってくるのだが、昭和大医学部名誉教授・二木芳人氏(臨床感染症学)はこう言う。
「『KP.3』は伝播力が強く、これまで私たちが獲得した免疫をかわす能力があるので、全国的に感染が急拡大しています。鹿児島や佐賀、沖縄に至っては、コロナ禍での緊急事態宣言レベルの状況です。基本的にはマスクを着用するべきかと思います」