夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ
今年のインバウンド(訪日外国人)客数は前年比38%増の3450万人と、コロナ前(2019年)の3188万人を上回る見通し(森トラスト調べ)の中、夏のバケーションシーズンの京都に異変が起こっている。
昨今、京都ではアマンやフォーシーズンズホテル、パークハイアットなど富裕層をターゲットにした高級ホテルが数多く開業している。
「ホテルの平均客室単価(5月)はコロナ前の19年に比べて18%近く上昇していますが、広さ40~50平方メートル以上の客室を持つ1泊10万円以上もする高級ホテルが単価の伸びを牽引しています」(ホテル関係者)
昨年5月のコロナ5類移行後、オーバーツーリズムで京都の街はイモ洗い状態だと盛んに報じられてきた。ところが、この夏は外国人に人気の高級ホテルで空きが目立っているというのだ。
「1泊1万~2万円の宿泊特化型ホテルがコロナ前から供給過剰の一方、堅調とされていた高級ホテルがどこも苦戦を強いられていると言います。地元のタクシー運転手から聞いた話ですが、祇園祭など京都のお祭りを楽しみたいものの、インドネシアやドバイからの観光客ですら、京都は暑すぎるから早く帰りたいと言っていたそうです」(不動産アナリスト・長谷川高氏)