熊本県知事の「一般事務とかいらない」が物議…失言する人の思考パターンを精神科医が分析
熊本県の木村敬知事(50)の発言が物議をかもしている。県庁内での会議で「一般事務とかはいらないんですよ」などと語り、その後、真意を問われると、発言を撤回、訂正して謝罪した。相次ぐ政治家の失言は呆れるばかりだが、SNS全盛のいま、一般の人もあらゆるシーンで失言→炎上のリスクをはらんでいる。
◇ ◇ ◇
木村知事の問題発言は今月20日、「くまもとで働こう推進本部」の会議で飛び出した。県内の人材不足解消を議論するもので、「一般事務はいらない。そういう若者を育ててはいけない。教育長には過激な言い方だが、(高校の)普通科はいらないと思っている」と持論を展開した。
その発言には続きがあって、県幹部職員に向けてこう問いかけている。
「今後、一般事務はAIが代行していく中で、人間でしかできない医療や福祉の従事者などのエッセンシャルワーカーを増やすためにはどうすべきか」
後半部分と合わせて前半部分を読めば、今後のIT化の進展で一般事務がAIに置き換わっていくであろう流れは理解できなくもない。だからといって普通科不要論にまで波及するのは、ちょっと話が飛躍し過ぎかもしれない。結果として前半部分が切り取られる形で報道され、“木村失言”は大炎上した。
県内外から強い逆風を受けた木村知事は、「事務職をなくすとか、県内の普通科を全廃するとか、そういうつもりはまったくない。教育と福祉をしっかりやりたい。エッセンシャルワーカーを増やしたい思いでの発言。訂正しておわびします」と謝罪した。