上川外相は首相候補から脱落…「うまずして何が女性か」発言撤回、静岡県知事選は自民絶望的
やっぱりこれが“自民クオリティー”なのか──。
日曜(26日)が投開票の静岡県知事選をめぐり、自民党が弱り目にたたり目だ。選挙応援に入った地元選出(衆院静岡1区)の上川陽子外相(71)の失言→撤回騒ぎのことである。
上川大臣は一昨日(18日)、女性支持者が多く集まった会合で、自民党推薦候補の当選に向け、「この方を私たち女性がうまずして何が女性でしょうか」と演説。これが女性と出産を結び付けた不用意な発言だと批判を浴び、SNSで炎上。野党からも「女性に対する配慮に欠ける」「子どもを産みたくても産めない人がたくさんいる」などと苦言が飛んだ。
で、一夜明けた19日、上川大臣は慌てて発言を撤回。「女性のパワーで私という衆院議員を誕生させてくださった皆さんに、いま一度、女性パワーを発揮してもらい知事を誕生させようという意味で言った」と釈明し、「私の真意と違う形で受け止められる可能性があるとの指摘を真摯に受け止め、撤回する」とした。
上川大臣に女性差別の意図はなかったとしても、演説では「うみの苦しみは、きょう男性もいらっしゃいますが、本当にすごい」とも話している。「女性がうまずして何が女性でしょうか」というフレーズもそうだが、感覚の古さがアウトだろう。柳沢伯夫厚労相(2007年当時)の「女性は子をうむ機械」を思い起こさせる発言で、自民党内に蔓延する「伝統的家族観」の呪縛の強さを思わせる。