懲りない財務省…審査会の答申を無視して情報不開示の前代未聞
森友学園との土地取引を巡る財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さん。妻の雅子さんは真相解明のため財務省にあるはずの資料の開示を求めたが、財務省は資料があるかないかも回答せず拒否。国の情報公開・個人情報保護審査会は決定を取り消すよう答申を出したが、財務省は答申を無視して再び不開示を決めた。
行政不服審査法は、審査会の答申と異なる結論を官庁が出す場合、なぜ答申に従わないのか説明するよう定めている。だが今回の財務省の裁決は理由を一切示していない“違法”な裁決だ。これでは答申という制度自体、何の意味もないことになってしまう。これは5月31日発行の日刊ゲンダイが報じた通りだ。
この不開示を巡って赤木雅子さんは開示を求める裁判を起こし、1審では国の決定を認める判決が出て、現在、控訴審で審理が行われている。
そもそも審査会の答申と異なる決定を官庁が出したケースは過去に24件、全体のわずか0.16%しかない。では、答申に従わなかった24件はどういうケースだったのだろう? 弁護団はすべての答申と、それに従わなかった官庁の裁決書を情報公開手続きで請求した。