「矢向湯」100度の“ボサウナ”で玉汗状態の中、先客はビジネス書を読んでいる!
矢向湯
JR南武線矢向駅から商店街を歩くと、「天然温泉」と書かれた高い煙突が見える。1981年にビル型銭湯にリニューアルした「矢向湯」にお邪魔します。
フロントで入浴料530円+サウナ代200円(タオルセット付き)を払う。「サウナの定員は6人ですので、お待ちいただくこともあります」と3代目・岩代仁さんの奥さまに笑顔で迎えられた。
早速、脱衣場で服を脱いで浴室に進むと、中央に大浴槽がデンと構えていた。茶褐色の湯に手を浸すと、少しヌメリがある。さすが天然温泉。地下約80メートルからくみ上げているという。壁側に並ぶカランのひとつで汗を流し、温泉にザブン。
お~、いい湯加減。まず40.5度の低温槽で、一角にはボタン式で寝風呂タイプのポイントマッサージがあった。ゴロンしてボタンを押すと、体が浮きそうなほど強力でぷかぷかが楽しい。隣のエレキは、「専門家に日本一の電気風呂だと太鼓判を押されました」と岩代さんは笑いますが、絶対ムリっス。
大浴槽の一角にあるボコボコエリアはバイブラ高温槽でした。あぁ~、ホッとする。
気を取り直し、次は別の湯船で39度の白湯へ。バンブーソールマッサージと書かれた深さ1.2メートルの湯船に体を沈めると、左右にボタン式ジェット湯が1床ずつ。ローワーハイジェットはふくらはぎと足裏にボボボ。ハイパワージェットは手すりがないと体が流されるほど強力でした。
「以前、近くにあった町工場の方や体育会系の方などに人気です」(岩代さん)
“波動砲ジェット”にドハマりして、体ポッカポカ。サウナへGO。
ドアを開けると、いい香りがフンワリとしてボサノバが静かに流れる。正面に遠赤外線ガスストーブが設置され、その右手にストレート2段ベンチと丸太椅子1つで定員6人。タオルマットがキレイに敷かれた上段に腰かけ、5分計砂時計のひとつをひっくり返す。
100度。ジリジリとした輻射熱が体を包み、2分で全身から玉汗が噴き出す中、隣の先客はビジネス書を読んでいる。そう、読書OKの珍しいサ室です。ボサノバを聴きながらというのもボク的にサイコー。
ストーブ横の布袋には、アロマが施された湿ったヒノキチップが入っていて、2時間ごとに新しい袋と交換され、古い方は床に置かれる。ドライでもほどよく湿度を感じるのはこのせいか。5分でダラッダラでも、「まだまだ~」。1セット目は8分で退室した。