米ミネソタ州のガレージセールで買った絵は23億円のゴッホだった?
一度「ゴッホの真作ではない」と鑑定された絵画が、やはり未発見のゴッホの作品だとする鑑定報告が発表され、話題になっている。
作品はパイプをくわえた男性の肖像画で、2016年に米ミネソタ州で行われたガレージセールで、あるコレクターがわずか50ドル(約7700円)で購入。19年にニューヨークの美術研究会社「LMIグループ・インターナショナル」に売却された。
この作品、オランダのファン・ゴッホ美術館から「ゴッホの作品ではない」と鑑定されたが、LMIは、美術専門家や歴史家、科学者、データ分析専門家を含むチームを組織し、絵画の隅に書かれた「エリマール」の筆跡分析、使用された画材の詳細な調査、さらには絵画内で発見された赤毛のDNA分析などを実施。1月30日に「この絵画はゴッホの作品である」とする450ページの報告書を発表した。
報告書によると、ゴッホが1889年5月から90年5月にかけて、フランス・プロバンス地方の精神病院に入院していた際に制作した可能性が高い。またゴッホの既知の作品と一致するスタイル的要素が複数確認されたと指摘している。
同社によると、もし本物と認定された場合、この絵画の価値は約1500万ドル(約23億2000万円)に達すると見込まれている。