森友改ざん訴訟で国が上告断念、雅子さん勝訴確定…「真実を明かしてもらえないすべての人の希望に」
寒さは厳しいけどよく晴れた日。赤木雅子さん(53)は自宅で洗濯物を干していた。そこに旧知の記者からLINEで連絡が入った。
「上告断念みたいです!」
こうして怒涛の一日が始まった。森友事件を巡る情報開示訴訟。国の決定を覆す逆転勝訴を勝ち取った控訴審判決から1週間、きのう(6日)のことだ。
雅子さんの夫、赤木俊夫さんは、森友学園への国有地巨額値引きを巡り公文書の改ざんを命じられ命を絶った。真相を知るため関連文書の開示を求めても財務省が応じないため、雅子さんは裁判を起こした。1審では敗れたが、2審の大阪高裁は先月30日、不開示決定を取り消す逆転勝訴を言い渡した。
だが国が最高裁に上告すれば裁判はまだ続く。注目が集まる中、加藤勝信財務大臣はきのう、首相官邸で石破首相から指示されたとして記者団に答えた。
「誠心誠意、職務に精励されていた方が亡くなられたことを考えれば、上告をせず判決を真摯に受け入れるべきである」