東京計器 安藤毅社長(1)大学サッカーで田嶋幸三や西野朗のチームメイト
「1位になれば副賞はドイツ旅行でした。惜しいことをしました」と、安藤氏は笑う。
当時は“サッカー不毛の地”といわれた九州だが、その中ではダントツにうまかったという安藤氏。テクニックで相手を抜くフォワードとして活躍した。
当時サッカーが強かったという熊本工業高校を経て、ここもサッカーの強豪校だった九州産業大学に進んだ。
「高卒で就職して、実業団チームでサッカーを続けるつもりでしたが、学費免除で奨学金も出ると誘いを受け、進学することにしました」
工学部への入学を認めてもらえたことも、進学の決め手になったという。当時安藤氏にはサッカー選手として成功することに加えて、将来はエンジニアになりたいという夢があったのだ。
大学サッカーでも活躍した安藤氏は、なんと日本の学生代表チームに選出された。現在でいえば、U20か、U23代表に選ばれたようなものだろうか。“不毛の地”九州からの選出は、異例のことだったという。
「学生代表のチームメートには、日本サッカー協会会長の田嶋幸三さんや、日本代表監督だった西野朗さんがいました」