著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

ダイワボウHDの繊維事業売却は「英断か」…企業にとって祖業はお荷物なのか?

公開日: 更新日:

 企業にとって「祖業」とは厄介な存在に違いない。業績不振に陥っても取引先や従業員などステークホルダーを巡るしがらみや因習などが複雑に絡み合い、なかなか抜本的な打開策を講じづらい。歴史を積み重ねていればいる分だけそうだ。

 そんな中、ダイワボウホールディングス(HD)が先週、祖業である繊維事業を売却する方針を打ち出した。今年4月に同じく祖業である生物顕微鏡などの科学事業を米ファンド大手のベインキャピタルに4276億円で売却したオリンパスほどの迫力はないものの、市場では「英断」として評価の声もしきりだ。

 グループから切り離すのは完全子会社の大和紡績(大阪市)。保有発行済み株のうち85%を来年1月中旬をメドに国内投資会社、アスパラントグループ(東京・港区)傘下のファンドに95.4億円で譲渡する。

 大和紡績は1941年に4社合併で誕生した紡績会社がルーツ。従業員数は約2900人(連結ベース)で機能性レーヨンなどに強みを持つ。経営は苦戦を強いられているとはいえ「万年赤字続き」といった“惨状”ではない。2023年3月期も営業利益13.98億円、最終利益6.33億円と黒字だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  5. 5

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    ダウンタウン「サブスク配信」の打算と勝算……地上波テレビ“締め出し”からの逆転はあるか?

  3. 8

    1泊3000円! 新潟県燕市のゲーセン付き格安ホテル「公楽園」に息づく“昭和の遊び心”

  4. 9

    永野芽郁と橋本環奈…"元清純派"の2人でダメージが大きいのはどっち? 二股不倫とパワハラ&キス

  5. 10

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ