ガスト“逆張り”値下げは吉と出るか…競争優位性の確保狙い中島尚志社長が決断
食材の高騰による値上げが続いている外食業界で、値下げによって客足を取り戻そうとする逆張りの動きが出始めた。ファミリーレストランのガストは、16日から人気メニューの「チーズINハンバーグ」を800円から750円にするなど、30品目を最大200円値下げした。
だが、値下げはもろ刃の剣となりかねない。なによりガストなどを運営する「すかいらーくレストランツ」は厳しい財務状況に直面している。
このため「余力があっての値下げではなく、競争優位性を確保するのが狙いでしょう。どれだけ人を集められるかが勝負となります」(大手信用情報機関幹部)とされる。
値下げを決断したのは、「すかいらーくレストランツ」の中島尚志社長だ。中島氏は佐賀県出身で、九州国際大学国際商学部を1995年に卒業後、バーミヤン(現すかいらーくレストランツ)へ入社、店舗マネジャー、教育・エリアマネジャー、人事担当、フィールドオペレーションリーダーなどを経て、2016年にすかいらーくレストランツ取締役、22年9月に社長に就任したばかりだ。