万博運営費「1000億円超」に上振れ チケット目標達成に丸5年…赤字必至でも維新が強気の裏
総コストは一体、いくらになるのか。2025年大阪・関西万博の運営費が当初想定の809億円から1000億円超に膨らむ見込みであることが、10日判明した。
万博の費用には運営費や会場建設費などがある。2350億円に倍増した会場建設費に続き、運営費も人件費の高騰や混雑対策費の増加などによって上振れ。国が肩代わりすることになった要人警備費の約200億円を除いても、運営費は1000億円超に上る見込みだという。
日本国際博覧会協会(万博協会)が14日の理事会で協議し、正式決定する方針だ。
運営費は主にチケットや会場内の飲食店などの収入で賄われる。計画通り売れなければ、赤字に陥る恐れがあるが、肝心のチケットの売り上げは低調。万博協会は先月30日から前売りチケットの販売を始め、開始1週間の売り上げは5.4万枚にとどまる。1400万枚の目標達成には、現状の売り上げペースを維持しても丸5年もかかる。とてもじゃないが、開幕には間に合わない。
仮に1400万枚がすべて大人チケット(6000円)の価格でさばけたとしても、売り上げは840億円。開幕後の売り上げや飲食店の収入に期待するしかない。