ENEOS HD(上)経営トップがまたセクハラ事件でクビ…2代連続で発覚する異例の事態
24年4月以降に新体制が決まるまでは、宮田知秀副社長執行役員が社長職を代行する。
■新社長は外部から招く?
2代連続でセクハラ事件を引き起こした社内風土を一掃するためには「社外からトップを招くといったショック療法しかない」(ENEOSの元役員)との見方が浮上している。経営トップの人選が今後の焦点となる。女性の名前も挙がっているようだ。
“ENEOSのドン”として君臨していた杉森会長のピンクスキャンダルの際には、社内に箝口令が敷かれ、週刊誌が暴露して初めて事実を認めるという隠蔽体質が社内外からバッシングを浴びた。その反省からか、今回はいち早く公表した。
ドン杉森の辞任までの経緯を振り返ってみよう。杉森務氏が、突如、辞任を表明したのは22年8月12日のことだ。石油連盟の会長や経団連の副会長など一切の公職から退いた。当初、杉森氏の退任については「一身上の理由」としてしか明らかにされなかった。
「週刊新潮」(22年9月29日号)によると、杉森氏は7月、那覇市の高級クラブで30代ホステス女性のドレスの中に手を入れて胸を触り、キスを強要し、拒む女性に「銀座では普通だよ」などとしつこく言い寄ったばかりか、この女性のドレスを強引に脱がせるなどした。女性は肋骨が折れ、全治2週間のケガをさせた。