著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

電気自動車が世界で失速…巨額投資に見合わぬ販売実績、ベンツやボルボが計画断念

公開日: 更新日:

 同社はドイツ国内に完成車6工場、部品4工場を抱え13万人を雇用している。閉鎖対象となるのはこのうち「少なくともそれぞれ1工場」(首脳)とされ、現地では、傘下ブランドのポルシェやアウディに比べ相対的に収益力が劣る「VWブランド車の工場が標的になる」とも取り沙汰されている。無論、組合側は猛反発している。

 そんな中、大手各社が固唾をのんで見つめているのがホンダの動きだ。

「40年にEV/FCV(燃料電池車)化率100%」の旗印を今なお掲げ続けているからだ。その達成に向け今年5月には、30年度までに21年度から累計でEVとソフト開発に10兆円を投じるとの計画も発表している。

 だがホンダの研究開発費は24年3月期ですでに1年間に稼ぎ出す営業キャッシュフローを上回る規模に膨らんでいる。そんな財務上の重荷に「一体いつまで耐えていけるのか」(トヨタ関係者)というわけだ。

 販売拡大によるキャッシュインで回収できなければ「いずれ行き詰まる」と市場関係者らも気を揉むことしきりだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」