イー・ロジット 角井亮一会長(1)スタッフの働き方と事業の成立は子どもの時に知った
「お客さまのことを考えたら、やってあげたいことがたくさんある。それをかなえていくのが仕事だし、顧客から感謝されてこそ売り上げが立ち、利益が出るのだと思います」
仕事の神髄は他者への貢献と、そこから生まれる感謝であると言い切るのは、EC専門の物流代行業を手がける「イー・ロジット」創業者の角井亮一(55)だ。
同社が提供するのは、インターネット通販を通じて物を売りたい企業のかゆいところに手が届くサービス。「物流」と名のつく事業だが、単に物を倉庫で保管・発送するだけではなく、預かった商品の撮影から採寸、ECサイトに掲載する原稿の作成、システム構築、受注処理、カスタマー業務の代行、ギフト対応まで、幅広い業務を担っている。
現在、この分野では国内トップシェアを誇り、創立21年の2021年には、東証スタンダードへの上場も果たしている。
角井がこの事業形態を着想した原点は、幼少期にある。1973年。角井がまだ5歳の子どもだった頃、父親が「光輝物流」という会社を立ち上げた。