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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

「103万円の壁」は年金生活者らには無縁…物価高対策は解決できるのか?

公開日: 更新日:

 毎週、近隣のスーパーやコンビニに定点景気観測のため買い物に行くと、生鮮食品を含めて食品は何でも値上がりしている。価格据え置きでも内容量を減らすステルス値上げを実感する。賃上げと無縁の年金生活者や低所得者らには厳しいエンゲル係数の上昇だが、2025年は多くの食品が値上がりする。

 帝国データバンクの調べによると、主要な食品メーカー195社における飲食料品値上げの25年累計は3933品目で、前年同時期に公表した24年の値上げ品目見通し(1596品目)を大幅に上回るペースで値上がりする。

 24年12月も単身者の必須アイテムのパックごはんなど109品目の値上げである。25年1月はパン製品の一斉値上げに伴い、単月として3カ月ぶりに1000品目超の値上げが見込まれ、来春にかけて断続的な値上げラッシュが再燃する見通し。

 この25年の値上げ要因では、「原材料高」などが多数を占める一方で、トラックドライバーの時間外労働規制などの輸送コスト上昇分を価格へ転嫁する「物流費」の値上げも大きく、さらに最低賃金引き上げなどの影響を受けた「人件費」は47.9%と24年通年(26.5%)から大幅に上昇する。

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