大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働
「これまでより作業が行われる時間帯が延びたわけですから、きちんと法律やルールが現場で守られているのか、注視する必要があります。また、会場の夢洲へは、主要道路が1ルート、ようやく地下鉄が1路線通っただけで、アクセスが非常に悪い。夜間の救急体制が適切に整備されているのかという懸念もあります」
開幕が迫り、現場の作業は厳しさを増している。
「会場全体の話ではありませんが、一部の建設現場が相当過酷になっているのは間違いありません。特に、海外パビリオンの建物は国ごとのこだわりが強い。作業が複雑だったり、各国産の建材の確保に苦戦したり、大使館との意思疎通がスムーズに行えないこともあります。早く完成させなければならない状況ですが、現場では『命を削ってまでやるべき作業ではない』という思いが共有されているようです」(村瀬宏典氏)
無理な作業で労災が発生しないか。万博協会に何度も問い合わせたが、回答は得られなかった。開幕を目前に控え、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを身をもって実践できるかが問われている。
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