大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

公開日: 更新日:

「これまでより作業が行われる時間帯が延びたわけですから、きちんと法律やルールが現場で守られているのか、注視する必要があります。また、会場の夢洲へは、主要道路が1ルート、ようやく地下鉄が1路線通っただけで、アクセスが非常に悪い。夜間の救急体制が適切に整備されているのかという懸念もあります」

 開幕が迫り、現場の作業は厳しさを増している。

「会場全体の話ではありませんが、一部の建設現場が相当過酷になっているのは間違いありません。特に、海外パビリオンの建物は国ごとのこだわりが強い。作業が複雑だったり、各国産の建材の確保に苦戦したり、大使館との意思疎通がスムーズに行えないこともあります。早く完成させなければならない状況ですが、現場では『命を削ってまでやるべき作業ではない』という思いが共有されているようです」(村瀬宏典氏)

 無理な作業で労災が発生しないか。万博協会に何度も問い合わせたが、回答は得られなかった。開幕を目前に控え、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを身をもって実践できるかが問われている。

  ◇  ◇  ◇

 大阪万博のシンボルである巨大リングにも、大きな嘘が潜んでいた……関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差