保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

日本軍の漢口、重慶への攻撃が世界に報道され世論は硬化した

公開日: 更新日:
爆撃をうける重慶(昭和14年5月15日)/(C)共同通信社

 毛沢東の戦略による遊撃戦、持久戦は、日本の弱点を克明に精査してあみ出されたのだが、基本的には正規戦が無理な状態だから、徹底したゲリラ戦で日本軍を疲弊させるという点にあった。蒋介石の戦略は各戦区の精鋭部隊が、鉄道線主要道路と一部の都市で時に正面から戦いを挑む半面、ゲリラ戦を並行し…

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