司馬遼太郎も昭和の歪みを「書いていて実に精神衛生に悪いところを持っている」と指摘した

学徒出身の将校である田中徳祐は、師団長の斎藤義次が生存兵に最後の訓示を行ったあと自決の準備をしているのを見て、異議を申し出た。「最後の一兵まで指揮を執ってください」と言ったのである。すでに洞窟周辺でもアメリカ軍の砲撃が始まっていた。このままでは師団長は捕虜になりかねないと案じて…
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