岸田首相の人事刷新は難航確実 安倍派の政務三役15人クビ切り画策も、後任打診にNO続出か

公開日: 更新日:

 15人の穴を埋められるのか。はたして、まともにメンバーを集められるのか──。

 自民党最大派閥・安倍派の政治資金パーティー裏金疑惑を巡り、岸田首相が安倍派所属の閣僚、副大臣、政務官計15人を全員交代させる方向で調整に入った。一斉にクビを切られる安倍派内では、どよめきが広がっている。

「総理は本気で15人全員を交代させる気なのか。少なくとも、総務大臣の鈴木淳司さんは『キックバックを受けていない』と明言している。なのに、なぜ切るのか。皆、怒っていますよ。これでは、安倍派というだけで白い目で見られてしまう。総理は、安倍派99人を敵に回したも同然です」(安倍派関係者)

 岸田首相は国会が閉会した後の13日にも人事を行うとみられている。しかし、15人もクビを切って、短期間でマトモな後任を用意できるのか。ロクに“身体検査”をせずに改造すれば、またぞろ「辞任ドミノ」に発展しかねない。

 実際、ロクでもない議員まで重要閣僚候補として名前が挙がっている。菅内閣で官房長官を務めた加藤勝信衆院議員、田村憲久元厚労相、小泉進次郎元環境相の3人に加え、コロナ禍に官邸で昼食会を開いて批判を浴びた坂井学元官房副長官まで、官房長官への起用が囁かれている。浜田前防衛相と梶山幹事長代行の名前も浮上している。

「今回、安倍派が派閥ぐるみで裏金づくりに手を染めていたことで『派閥政治』への批判が高まっています。だから、総理周辺は政治資金パーティーとは無縁の無派閥議員を中心に起用すべきと考えているようです」(官邸事情通)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  2. 2

    国民民主党・玉木雄一郎代表「外国人は数万円で1.6億円の治療」は“排外主義”煽るミスリード

  3. 3

    【独自】自民・甘利明氏の後継候補は「34歳の元維新女性」か? “色ボケ説”尻目に擁立模索し地元行脚

  4. 4

    【独自】自民裏金のキーマンは参考人聴取で“暴露”の可能性…戦々恐々の旧安倍派幹部が本紙に重大証言

  5. 5

    “生みの親”橋下徹氏も《解散やろ》と三行半…偽情報・怪文書が飛び交った兵庫県知事選で維新議員の関与相次ぐ

  1. 6

    ウヤムヤな兵庫県知事が抱える闇…熊谷俊人・千葉県知事は対照的に、立花孝志氏の2馬力選挙を「迷惑」と断じる

  2. 7

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  3. 8

    「虚像の天才・立花孝志」の創造主 ホリエモンとの“本当の関係”

  4. 9

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出

  5. 10

    スキャンダラスな下半身ネタに味を占め、選挙ではSNSで「下の層」を取り込む

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…