安倍派5人衆の政治責任は塩谷座長を“生贄”で幕引きか…森元首相の介入で茂木幹事長が腰砕け
アノ人の登場で、安倍派幹部に対する処分がグダグダになってきた。「自発的な離党や議員辞職を求める」としていたはずの自民党執行部の勢いが急速にしぼみ、“お飾り”座長の塩谷立・元文科相ひとりを“生贄”にしてシャンシャン。安倍派の大ボス・森元首相がシャシャリ出てきて、そんなシナリオが画策されているという。安倍派の実権を握ってきた「5人衆」が不問なんて、どう考えてもおかしい。揃って議員辞職しなけりゃ、世論は納得しない。
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安倍派幹部「5人衆」は、西村康稔・前経産相、萩生田光一・前党政調会長、高木毅・前党国対委員長、松野博一・前官房長官、世耕弘成・前党参院幹事長。安倍派は約6億円もの裏金づくりで立件されながら、幹部はいずれも責任逃れに終始している。27日も現事務総長の高木氏が地元・福井県で記者会見し、「国対委員長という重い役職を辞めたのは一つの政治責任の取り方」とヌカして、離党や議員辞職を否定した。
党の役職辞任なんて自民党というコップの中での話であり、国民に対して政治責任を取ったことには全くならないのだが、5人衆が強気なのは、親分の森元首相が5人衆を強力に擁護し、茂木幹事長が腰砕けになっているからだ。
「自民党執行部が安倍派幹部に自発的な離党や議員辞職を求めたことに激怒した森元首相は、25日に麻生副総裁を訪ねただけでなく、茂木幹事長にも会った。どうやら今回の処分方針は茂木さんの独断で、岸田首相は処分に慎重だという。で、形勢が悪くなった茂木さんは、森さんに平謝りだったそうです」(自民党関係者)
森元首相は26日には塩谷氏とも会談。そこで「今後のこともあるので5人衆を何とか助けてやってくれないか」と切り出したという。要するに森元首相は、「座長の君が離党なり議員辞職なりすれば5人を守れる」と言いたいわけで、塩谷氏に犠牲になれということだ。これに歩調を合わせるように、5人衆も塩谷氏にすべての責任をかぶせようと画策して蠢き出した。
こうなると、ひとり“生贄”に差し出される形の塩谷氏もさすがに反発。28日地元・静岡県で会見し、「誰かが辞めて幕引きするような状況ではない」と、議員辞職や離党を否定した。