著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

大阪のMが田中角栄に“共感”した嫌戦意識

公開日: 更新日:
全越山会婦人部総会(1985=昭和60=年10月31日) (C)上森清二/共同通信イメージズ

 田中角栄の後援会機関紙(「越山」)の投稿欄は、ロッキード事件で苦境に追い込まれている田中への熱烈な支援で満ちている。田中支持の岩盤ともいうべき庶民の意識はいかなる構造になっているのか。取材で私が出会った大阪の小企業の経営者Mは、意外な事実でその支持の本音を語った。それが前回まで…

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