長野駅の無差別殺傷事件がインバウンドに与える影響…崩れゆく「日本は安全」のイメージ
いつどこで誰が狙われるか分からない。
22日午後8時ごろ、通勤客で賑わうJR長野駅前で、善光寺口のバス乗り場にいた帰宅途中の男女3人がいきなり見知らぬ男に襲われた。最初に刃物で切り付けられた会社員の丸山浩由さん(49)は左胸付近を刺され、死亡。男性会社員(37)が重傷を負い、女性会社員(46)が1週間程度のけがをした。犯人は現在も逃走中だ。
事件から一夜明けた23日、駅を利用する通勤客からは「早く捕まってほしい」という声が聞かれた。付近の小学校では保護者が児童に付き添って登校するなど、物々しい雰囲気に包まれた。長野県警は付近の防犯カメラの映像を公開。駅前で目撃情報の提供を求めるチラシを配り、駅や市内の小中学校付近で警戒に当たった。
■長野県の外国人観光客は141万人、多くが同駅を利用
東京からのアクセスが良く、観光施設やスキー場が豊富な長野へはこの時季、インバウンドを含む多くの観光客が訪れている。
2023年に長野県に宿泊した外国人観光客は141万人。その多くが長野駅からバスを利用して白馬各地のスキー場や栂池高原スキー場、ニホンザルが露天風呂につかる「スノーモンキーパーク」(地獄谷野猿公苑)、戸隠神社、善光寺に向かう。「治安がいい」といわれる日本だが、旅行客に不安や影響はないのか。