本部SDに就任 西武・渡辺前監督の6年間の「功罪」
<チーム以上に選手>
「実は僕がポスティングをする際、一番最初に相談したのが渡辺監督だったんです」
こう話すのは西武OBで評論家の三井浩二氏だ。
6年間務めた西武監督を辞任し、球団本部SD(シニアディレクター)に就任した渡辺久信前監督(48)。08年に二軍監督から昇格すると、さまざまな面でチームは変わった。三井氏が言う。
「監督は<わかった。チームにとってはマイナスだけど、俺も球団の方におまえの気持ちを伝えておく>と言ってくれました。監督がチームを第一に考えるのは当然ですが、それ以上に選手のことを考え、気を使ってくれました。渡辺監督のおかげでチームの風通しが良くなったことは間違いない」
前任の伊東監督(現ロッテ監督)は当時、独善的な面があり選手起用も好き嫌いに左右されることがあった。反対に渡辺監督は若手を中心に起用。今季、打点王に輝いた5年目の浅村をはじめ、イキのいい選手が多く活躍していることはそうした起用のたまものだろう。