率いるのは澤より大儀見 なでしこジャパンは「女王」交代
15年カナダW杯予選兼アジア杯がベトナムで開幕。前回覇者オーストラリアとの一戦でFW大儀見優季(26)が別次元の存在感を見せてドロー決着の立役者となり、なでしこ女王の座が「沢」から「大儀見」に移ったことを印象づけた。
前半21分にオーストラリアが先制。なかなか攻撃の形を作れない日本は35分、大黒柱・大儀見を投入した。するとハイレベルのプレーで試合の流れを手繰り寄せ、1-2で迎えた後半38分にFW川澄のクロスを左足ダイレクトで合わせて値千金の同点弾。世界トップの女子ストライカーぶりを強烈アピールだ。
「なでしこで一番脂の乗っている大儀見は、前回W杯で期待されながら出番を失い、その悔しさをバネに成長した。今のなでしこジャパンのカギを握っているのは、MF宮間と大儀見のホットラインです。一方で若手選手は良さを発揮できず、もっと思いっ切りプレーして欲しかった。それでも0-2とリードされてから、引き分けに持ち込む粘りを見せたのは、なでしこらしい戦いとして評価できると思います」(ノジマステラ神奈川相模原・菅野将晃監督)
15歳で女子代表デビューし、長年なでしこを支えてきたMF沢も、35歳となって衰えは隠せず、大事な初戦をベンチウオーマーとして過ごした。主役交代。これからは「大儀見率いる」なでしこジャパンなのだ。