気負って焦るばかり…“空回り”に終わった香川の初W杯
■柿谷の動き出しに気付かず
空回りは守備面にも悪影響を与えた。フィジカルコンタクトが弱い香川は、相手をガチガチにマークして潰すような守備は期待されていない。その分、的確なポジショニングでパスコースを切ったり、チェイスして相手のプレーを遅らせたりする守備をしていたが、W杯ではそれすらできていなかった。ゴールを欲しがって中央に寄りすぎてしまい、手薄になった香川のサイドを攻略された。
本来なら、失点を上回るだけの攻撃を見せなければならないが、香川はシュートも大して打てなかった。「先制点を奪いたい」と話していたコロンビア戦でもシュートを外し、後半途中出場のFW柿谷の絶妙な動き出しにも気付かず、柿谷が呆れる場面もあった。
攻撃を武器にするはずの日本のGL敗退は、香川の大ブレーキも大きな原因だった。
●香川の話
「これで終わってしまうと思うと悔しい。結局4-1で負けましたし、点を取りに行った中で勝ちきれなかった。点を取れなかったし、悔しい。たくさんのファンの声援であったり、日本からの期待を受けましたが、結果として何も残せなくて申し訳ない。結果が残せなかったのは自分の実力不足。それは感じた」