ヨルダン戦ハットのFW菅沢優衣香 「ポスト大儀見」に名乗り
日本女子代表(なでしこジャパン)のアジア大会2戦目のヨルダンは、5月のアジア杯で7─0と圧勝している相手。18日の試合は「なでしこが何点差をつけて勝つか?」が見どころだった。
前半5分、左SB臼井理恵(24=浦和)からの縦パスに反応したMF川澄奈穂美(28=神戸)が相手DFの背後に抜け出し、絶妙トラップから先制ゴール。12分に川澄のクロスをFW菅沢優衣香(23=千葉)が、打点の高いヘッドで追加点。
続けて20分にMF宮間あや(29=岡山)のクロスをMF阪口夢穂(26=日テレ)が頭で叩き込んで3点目。ここでヨルダンは戦意喪失である。41分には菅沢が3ゴール目を決めてハットトリックを達成。サンドバッグ状態のヨルダンはシュート1本(日本30本)に終わり、12-0となでしこの記録的勝利となった。
「レベル差のある相手との試合なのでもろ手を挙げて喜ぶわけにはいきませんが、菅沢が3得点でアピールしたことに注目したい」と言うのはサッカージャーナリストの六川亨氏。
「エースFW大儀見を脅かすようなストライカーが見当たらない。これがなでしこの弱点のひとつだった。外国人選手相手にフィジカルコンタクトで引けを取らず、空中戦にも強さを発揮する菅沢が公式戦できっちりと結果を残し、ポスト大儀見の1番手として名乗りを上げてくれた。W杯連覇に向け、非常に大きな好材料と言えるでしょう」
幼稚園の頃にサッカーを始め、ずっとFWとしてプレー。泥臭いプレーもいとわず、生粋の点取り屋だ。このまま順調にレベルアップすれば、15年カナダW杯の先発FWの座も夢ではない。