なでしこアジア杯初V 若手奮闘でハッキリした“澤の処遇”
なでしこジャパンが25日、悲願のアジア杯制覇を成し遂げた。
今大会のなでしこはハンディあり。欧州組の大半が出場できず、フル参戦はフランス・モンペリエ所属の宇津木瑠美(25)だけ。エースFW大儀見優季(26)はグループリーグ3試合の限定出場だった。
それでも何とか若手をやりくりしながら決勝まで進み、強敵オーストラリア相手に1―0の完封勝利である。
アジア杯初優勝で、ますます気になるのが澤穂希(35)の今後の処遇だ。
女子サッカーにとって最大の栄誉は五輪金メダル。15年W杯カナダ大会ではなく、再来年の16年リオ五輪優勝に照準を合わせたい。そうなるとリオ五輪を37歳で迎える澤は、フィジカル的にも限界の可能性が高い。決勝でも後半20分、運動量が激減してFW菅沢優衣香(23)に代わってベンチ送り。いつまでも澤に頼っているのはマイナスだ。
決勝では23歳のFW後藤三知、22歳の吉良知夏も途中出場して奮闘。なでしこチャレンジのノジマステラ神奈川相模原の菅野将晃監督も、「メンバーを落としても、パスワークの精度の低さなど問題点もあるが、なでしこの持ち味である《粘り強さ》《精神的にまとまって立ち向かう》ことのクオリティーをそれなりに維持することができ、それがアジア杯制覇につながった」と評価する。
若手を積極登用して経験を積ませることが、リオ五輪の金メダルにつながる。アジア杯初優勝を花道に、澤には代表から退いてもらった方が得策かもしれない。