ブラジル戦惨敗 アギーレの「テスト」強調は批判への“予防線”
「ブラジル代表との一戦をたとえて言うならば……。ステージの中央に有名な歌手が立ち、それを5万人以上の観客が見守っている。有名な歌手というのは、もちろんネイマールのことです。チームメートたちが両脇に控え、ネイマールをもり立てようと笑顔を見せている。背後には、青い服を着た集団が勢ぞろい。ネイマールを際立たせようとして一心不乱に踊っている。一方的な試合を見ながら、そんな光景が目に浮かんできました」
サッカーライター・平野史氏がこう言った。
シンガポールで14日に行われた日本代表―ブラジル代表戦。ブラジルFWネイマールが、5万1577人の大観衆の前で自身初となる「国際Aマッチ1試合4得点」の大暴れ。サムライブルーこと日本代表はさしずめ、主役を引き立てるバックダンサーというわけだ。相手エースFWの独壇場を、有名アーティストのステージにたとえた平野氏のコメントは、まさに“言い得て妙”ではないか。
それにしても、いくら相手が王国ブラジルとはいえ、まるで「小学生と大人が、同じ土俵で戦っているような試合内容」(平野氏)だった。